2009年04月14日

単細胞は天才だ!

単細胞は天才だ!


受験生のみなさんおはようございます。
今日はカサノリの話をします。最近生きた化石のシーラカンスの話題がよく新聞などで取り上げられますが、その遙か彼方の5億6000万年前からほとんど姿を変えないで生きている生きた化石の王様ウラスの生物がカサノリなのです。
 生物の教科書に載っているのはドイツで研究されたカサノリの話が中心ですが、ドイツにはカサノリの生える海はなく、地中海沿岸から取り寄せて研究していたのです。ところが、それよりも遙かにきれいで大きなカサノリが沖縄・奄美に生息しています。特に沖縄本島には一面カサノリだらけといった場所もあるのです。上の写真はその場所で撮影したものです。
 よく見るとカサノリの傘の形って天皇家の紋章と同じ形をしているのですよね。昭和天皇もハゼの研究で有名な生物学者でしたが、何か因縁があるのかもしれませんね。
 さて、今日の本題は「単細胞生物は天才だ!」という点ですね。私たち人間の体は60兆個もの細胞から構成されていると言われています。平均のサイズは10ミクロンです。10ミクロンというと1ミリメートルに100個もの細胞が並ぶのです。カサノリのサイズは傘の直径約1センチ、枝の長さ10センチですから、私たちの細胞の一万倍以上の大きさがあることになります。1個の細胞で子孫をつくることもでき、光合成をして成長することもでき、自分の体を支えることもできるカサノリは凄いのです。
 最近興味があるのは10センチもの長い距離をどのように物質が移動するのかと言うことです。拡散現象で運ぶには無理がありますね。ベルトコンベアーのような強制的な輸送システムを持っていないと生きていくのは無理な話ですね。考えてみると遙か彼方の6臆年以上前にその輸送システムを獲得していたと言うことになります。
 今のように時代と共に変化するということは実は優れているようでいて、未完成な形なのですね。完成した形という物は時代が変わっても不変でいられるのです。
 皆さんの周りに代わらない物って何がありますか?例えば古文の文章って長い年月の間に淘汰されずに生き残っていますよね。それって、日本人の根本的な何かを含んでいるから……、現在も読みつがれているのでしょう。さあ、おけいさんの授業の端々に答えがちりばめられているはずです。



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Posted by 徳門大介 at 09:51│Comments(0)細胞
 
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